【現実】普通が普通じゃなくなった
『あなたはこの先歩くことができなくなります。』
医者にそう告げられたらあなたは何を考えますか?自分のこと?家族のこと?仕事のこと?それともなんだろう。
僕は1番に考えたのは妻のことでした。
歩けなくなるということは、今の仕事も出来なくなり、妻の甲斐性で生きて、妻は歩けない僕の世話をすることになる。
【現実】はそうなのか。夢ではないのか。
何度夢であったらと思ったけど、何度考えても【現実】なんだ。
僕の最大の選択は妻と別れを選んだこと。
僕の愛した人にそんな人生を歩んでほしくない。彼女の幸せを1番に考えたい。
僕は彼女にそう伝えた。
うそ、涙が止まらなくて伝えれない。
それでも別れてほしいということは伝えることは出来た。自分の人生がどうなろうと彼女の幸せを祈りたい。
これは僕の望みなんだ。
実は歩けなくなるだけじゃないだ。
『子供にも遺伝するんだ。』
子供を産めない…
将来の夢、
愛する妻と子供を男の子、女2の子人産んで普通の家族として死ぬまで一緒にいたかった。
男ならサッカーでもさして、
女の子ならバレエを習わせて
ピアノも習わせて、
小学校に近い家も買って、
どっちに似ても男前、べっぴんになるんだろうなぁとか考えて…
ただ、普通の人生を君と一緒に歩きたかった。
家族になりたかった。
ただそれだけでよかったんだ。